第1章

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私の学校は、男女混合の水泳部で、文化祭ではプールで演技をしてたくさんの観客がくるという、この学校の名物らしい。 マネージャー希望も私以外に3人。 選手、マネージャー合わせて30人ほどの人気なクラブらしい。 確かに、男女混合だから楽しそうだ。 雰囲気もいいし、先輩も面白くて優しい。 そろそろ片付けるという空気になり、ほっとした。 「ごめーん、面談あって遅れたー(笑)」 後ろの部室から聞こえた声。 声変わりは終わったけど、そこまで低くならず、甘さをもった魅力的…というかまぁ、イケボというやつ。 遅いよー。 もう終わるし。(笑) 口々に、文句をあの人に言う先輩たち。 「ごめんって(笑)」 まず、自己紹介しろよ、部長。(笑) そう先輩に言われて、前に連れられてきた、あの人。 「あ、はい。(笑) 俺、神崎理玖と言います。 一応キャプテンです、ぜひ入ってね1年生。」 そう言って、にこっと笑って頭を下げる部長さん。 制服をきっちり着て、身長が高くて、ハーフっぽい雰囲気。 1年の女の子が、きゃっきゃ喜んでる意味がなんとなく分かった。 『モテるんだ、この人…。』 そう思った。 帰る支度をしたら、その部長さんに集合をかけられた。 きっちり着てた制服から、爽やかな運動着になっていた。 そして、背中のイラストを見せながら 「俺、イルカ好きなんだ。(笑)」 「だから、勝手にクラブTシャツのキャラ、イルカに変えた。(笑)」 「女の子でも男の子でも着やすいデザインだし、よかったら一緒にこれ着て、頑張ろ?」 そう言って、またにこっと笑った。 「今のところ、入ろうかなぁって思ってくれてる人、手あげて!」 そう言われて、手をあげる人たち。 10人くらいの中の5人ぐらいは手を、あげていた。 私も自然と手を上げていたんだ。
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