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「マネージャー希望の子ありがと。」
「奈々ちゃん、美久ちゃん 、沙耶ちゃん…これからよろしくね!」
リク先輩の言葉に
「あ、はい。」
と返事したけど、そんな小さい私の声は、美久ちゃんと沙耶ちゃんの高い可愛らしい声にかき消された。
化粧バッチリの華の女子高生って感じの美久ちゃんに、さらっと大人っぽい沙耶ちゃん。
どちらもとても可愛くて仲がいいらしい。
こんな中に1人いるなんて、ちょっと惨めかもしれない。
「あ、そーだ。」
何かを思い出したかのように呟くリク先輩。
「電車通学の人、一緒に帰りたいなぁ…なんて。(笑)」
あー私、バスなんです。と美久ちゃんと沙耶ちゃんが言う。
…電車通学だけど。
2人で帰るなんてそんな勇気なくて。
でも。
「電車通学です、????方面です。」
と言った。
「おー、一緒。(笑)」
こんな私でも嫌な顔一つせず、一緒に帰ってくれる先輩。
若干痛い視線を感じながら、2人でプールサイドを出た。
靴箱が学年で場所が少し違うから正門で待ち合わせ。
先輩を待たしたら悪いと慌てて走る私。
3年の方が正門に近いところに靴箱があって、先に待たれてて。
さらに慌てて。
私は、派手に滑った。
そーいや、雨が少し降ってたから道の鉄の部分がよく滑るんだ、なんていらないこと考えて、恥ずかしさを、紛らわしながら受け身の体制にする。
「ちょ…!」
反射神経がいい先輩は私の腕をナイスキャッチ…じゃなくて、がっつり抱きとめられた。
転ばなくて済んだけど、心臓は破裂寸前。
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