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「ミラー、ミラー?」
どこからともなく、自分を呼ぶ声がする。それも、大好きな人の声。
「おにいさま~」
ここにいるよと、返事の代わりに、自分を呼ぶ声の主に呼びかける。すると、声は聞こえなくなり、代わりに近づく足音が聞こえてきた。
「ミラ!」
姿を認めた瞬間に破顔した表情に、ミラは思わず抱きついた。
「お兄さま!」
ぎゅっと受け止めてくれる腕が心地良い。抱き留められながら、あぁ、やっぱりこの兄が大好きだな~と改めて思う。
そっと離れるとミラは兄の顔を見上げた。
「お兄さま、どうされたの?こんなところで」
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