第7話

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「――ふ、あなたはとても正直な方ですね」 面白げに言われたことに軽く唇を噛む。 「彼と結婚の約束をしてないのならあなたは自由だし、パートナーを変えることも可能です。全然恥じる事ではない」 「そんな…」 反論しようと勅使河原さんの方へ目を向けると、 「――それに、例え約束していたとしても、そんなものは脆いものですよ。未来に何が起こるかなんて、誰にもわからない」 言い終えた後、どこか陰りのある遠い目をしていて。 私は自分の次の台詞を忘れてしまった。 「…あの、どうかしましたか?」 問いかけると、柔らかく自然な笑みに変わった。
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