第7話

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「優子さんのお好きな食べ物は何でしょう?」 「そうですね…お寿司とか、お刺身とか、和食系が好きです」 「そうですか、ではこの次は和食にしましょう。ここから少し離れた場所ですが、とても新鮮な魚介類を使った料理を出す老舗店があるのです」 私は、これきりにしたいのに…… 「この前はあなたの方が積極的に話して下さったのに。今日は言葉が少ないですね。 私との食事はつまらないですか?」 「いえ、そんなことは……」 「その割には、何度も時計の針ばかり見てますね」 「……」 さっきから私をわざと困らせて楽しんでいるとしか思えないような、意地の悪い会話ばかりふられている気がする。
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