第7話

8/38
前へ
/38ページ
次へ
「え!? すみません。 すぐにやりなおします」 周囲の目線がこちらにいっきに集中。 いつもは課長の間違いを逆指摘している私なので、妙な空気が一瞬フロアに漂った。 そして、皆が皆、気づかなかった風を装い何事もなかったかのように中断された作業を開始。 「ああ、いいよ、急がなくても。来年度のだし、まだ余裕あるから」 渡されたプリントを受け取り、修正箇所に目を通す。 仕事にプライベートな悩みを持ちこんでケアレスミスするなんて…。 「それにしてもミスするの珍しいね、体調でも悪いの?」 暇だと余計な雑念に頭の中を占領されてしまうから戦闘的に仕事をこなしてたつもりなのに。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1029人が本棚に入れています
本棚に追加