むかしばなし

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「そう言えば香椎さんってサッカー部の速水君と付き合ってるの?」 きっかけはこんな一言。そう聞いてきたのは席が隣の子だった。 「え? 流ちゃんと?」 「あ、それ。流ちゃんなんて怪しすぎる~!」 きゃははと笑う声に「だよね~?」なんてはやし立てる声が、私には怖かった。 「あ、あのっ、りゅ、速水君とは同じ中学でっ」 「そうなんだ? でも呼び方が『流ちゃん』なんて、ねぇ?」 彼女のいびつな笑顔と、同じような周りの視線がとにかく怖かった。 また中学の時のように言われるのが怖くて――。
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