ループ シンドローム

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「実際に経験してる出来事だよ。ループしてるんだよ夜空はね」 「……ループってなんだ、原理は?何故こんなことになってる」 「繰り返されてるの、わかるでしょ?日にちも変わらない、クラスメイトの会話の内容も変わらない」 確かに変わってない。 陽菜を殺して自分も死んで、それからの記憶はない。 そっか……。 俺は都市伝説に侵されたのか。 「─────お前なんでそんなこと知ってるの?」 もう俺が都市伝説に侵されたのはわかったし、認めてやる。 実際には、脳のキャパオーバーだし、正直、叫んで発狂しそうだ、心が更に壊れそう。 だけど、それを抑え込み、聞かなければならない。 「ふふふ、やっぱり聞いちゃうよね。私が都市伝説になったからよ。夜空は自分が都市伝説に捕らわれたと思ってない?」 え? 違うのか? 疑問が浮かんだが、言葉は更に続いた。 陽菜の顔は満面の笑みで歪んでて、月の光を反射した眼は妖しく光ってる。 「私が夜空を巻き込んだの」 その姿に恐ろしく恐怖した。 気味が悪い、嫌悪感を引き起こす、そんな微笑だった。
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