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プロローグ
葛原さんの鍛えられた背中を、僕は力いっぱい抱き締めた。
岡野「気持ちいい」
葛原「そう思えるようになったなら、成功だな」
岡野「思えるよ。もっともっとくっつきたいって……」
(葛原さんに会う前は、こんな風に誰かと肌を交わしあえるなんて、思わなかった……。だって僕は)
葛原「あまり考え事するな。いや、俺が何も考えられなくしてやる」
葛原さんが、僕を激しく穿つ。
岡野「ん……わっ……」
揺さぶられても、しっかり葛原さんの逞しい腕にしがみついてるから恐くない。
恐いのは、もっともっとって欲しがる自分の欲望だ。
岡野(これ以上ないくらい密着してるのに……まだ、足りないよ……)
どうにかなりそうなくらいに鼓動が速まる。
いつしか葛原さんの言うように、本当に何も考えられなくなる。
熱い体温と鼓動を直に感じる幸せに、理性はあっけなく弾けて飛んでいったーー。
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