第1話

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あわててフォローする。 葛原「そうです」 岸「そうか……誤解して、すまなかったな」 岡野「すみません。僕が慣れなくて」 岸「いや、誰だって最初は緊張するものだ。特にうちの社長は豪快すぎるから……」 喜多嶋「今、美人が、俺の噂をしたか?」 岸「美人じゃなくて、私です」 葛原「美人さんですよね」 岸「ちっ」 岡野(うわ、舌打ちした!?でも、仲が悪いわけじゃなさそうな……) 喜多嶋「岡野、こっちに来い」 喜多嶋社長が、僕を手招きする。 岡野「は、はい」 (落ち着け、落ち着け) まだ緊張したまま、そばへと駆け寄った。 葛原「社内では走るなよ」 葛原さんの隣を通り過ぎるときに言われ、あわてて歩く。 喜多嶋「葛原、新人なんだから、大目にみてやれよ」 葛原「わかりました」 岡野(そっけない返し……) 喜多嶋「な、岡野」 岡野(あっ) 喜多嶋社長が、かわいがるように僕の頭を大きく撫でた。
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