第1話

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岸「では、後は任せた」 岸さんが社長室へと、喜多嶋社長を促して、入っていく。 ぽつんと、距離を置いた感じで、僕と葛原さんが残された。 岡野「あ、あの……よろしくお願いします」 ぺこっと頭をさげると、はーっと大きなため息をつかれてしまう。 岡野「っ!!」 その豪快なため息にも、びくついた。 葛原「おい、おびえすぎだ」 岡野「すみません」 葛原「そう言えば、さっき、ホクロがどうのって言ってたな?」 すっと、葛原さんが腕を僕へと伸ばす。 僕は襟足を手で隠して、一歩引いた。 岡野「恥ずかしいです」 顔を赤くして言うと、戸惑った表情をされた。 葛原「なんだ?それ、女みたいだな」 苦い笑みを浮かべられる。 岡野「すみません」 葛原「別に、触ってやろうなんて、思ってないから」 岡野「……すみません」 葛原「じゃ、仕事してほしいこと説明するぜ」 岡野「お願いします」
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