第2話

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第2話

岡野「な、なにを言ってるんですか?」 資料室でガチガチと震えながら、そ知らぬ振りで返した。 葛原「お前なー」 葛原さんが、後ろ頭をかきながら、いきなり僕の手首を握った。 岡野「わっ!!」 反射的に手首をねじって手を振り解く。 葛原「そういう態度で、どう言い訳するんだよ」 岡野「…………」 葛原「都合が悪くなるとだんまりか?」 岡野(もう、ごまかせない) 一度、ぎゅっと目をつぶって、恐る恐るまぶたを開けた。 そこには、まっすぐに見つめてくる鳶色の瞳がある。 覚悟を決めるしかない。
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