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数日後ーー。
高層ビルの見えるオフィスの窓が、暗く沈んでいる。
少し遠くで、空がごろっと鳴った気がした。
岡野(ひと雨来そうかな……?)
「それにしても、このコピー機、紙詰まりで動かないっ。えいっ」
どんっと叩いてみるけれど、うなるような声をあげただけ。
葛原「なにしてる?」
岡野「すみません。どうも、うまくコピーできなくて」
葛原「どけよ。不器用だな」
手でしっしっと追いやられるようにされ、引きさがる。
すると、葛原さんがコピー機の横を開けて、詰まっていた紙を取り除き、どこかいじっていた。
葛原「これでいいから、やってみろ」
岡野「はい」
早速、コピーボタンを押すと、今度はスムーズに紙が排出された。
岡野「ありがとうございます」
葛原「お前のためにしてやったんじゃない。仕事が滞るからな。早く自分で、始末できるようになれよ」
岡野「はい「」
(葛原さんって、口が悪いけど、ちゃんと手助けしてくれるんだよね。……さ、仕事!あと、10部かな?)
と、コピー作業を進めていると、葛原さんが席に戻らずに、外を見ている。
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