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ルームミラーから下げていたお守り・・・。
私の花嫁姿を見ることなく逝ってしまった父が、病気の身体をおして・・・私が嫁入りする時の為に買ってくれた木製のお守り・・・。
ルーム・ミラーから、割れたお守りを外して両手で包む・・・。
ぽろぽろと、涙がお守りの上に零れた。
お父さん、守ってくれて有難う・・・。
私、大丈夫だよ・・・。
ぽろぽろと零れる涙をそのままに・・・私はゆっくりと車を動かした。
家まではあと少し・・・夫にこの話をしたらなんと言うかしら?
私はそう思いながら夜空を見上げた・・・。
小さな流れ星が一つ・・・。
お父さんの優しい声が聞こえたような気がした・・・。
『幸せになれよ・・・。』と・・・。
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