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岡野(え?どうして?)
葛原「お前、それって、まんま恋する女のセリフじゃないか」
岡野「恥ずかしいっ!!」
葛原さんよりも、もっと赤くなる。
葛原「だな」
もごもごっと葛原さんが口ごもった。
葛原「とりあえず、ここまではOKだよな」
岡野「……たぶん……」
(まだ、胸はドキドキするけど……)
葛原「よし、次は、これだ」
岡野「うわっ」
いきなり首筋のあたりを撫でられて、びくっと体が震えた。
震えた勢いで、イスから転げ落ちそうになる。
それを止めようとした葛原さんが僕の腕をしっかりつかんで、引き寄せた。
岡野「っ!!」
それにもびくっとしたけれど、すぐにぱっと離してくれて??。
葛原「これは、ダメなわけだ」
岡野「……そ、そうみたいです」
しょぼんとすると、葛原さんが頭をぽんっと優しく叩いた。
岡野「あっ」
葛原「けど、こういうのは平気になってきてるだろ?」
岡野「はあ……。葛原さんが、よくやるから」
葛原「じゃ、やっぱり慣れだな。これからは、たっぷりと練習をさせてやるからな。お前がお願いしてるんだから、これからは泣いても止めないぜ」
岡野「わかりました」
覚悟をきめて頷く。
葛原「いい顔だな」
その日から、僕と葛原さんの秘密の特訓が始まった。
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