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そして再び唇を突き出してきた旒柯。
これではもう……どうする事も出来ない。
このまま受け入れるしかないの?
と思ったその時、
バンッ!
……弾む音がして、旒柯の体重が私へ折り重なってきた……
そのまま前のめりになった旒柯は、自分の頭部を何かで殴った相手の方に振り返る。
そこにはお盆を片手に、ニヤッと笑みを浮かべた穿の姿があった。
「旒柯ちーん! 抜け駆け禁止だぞ! 神祁に言いつけてやるぞ?」
穿の言葉に、慌てたように体勢を立て直した旒柯は、
「抜け駆けしてんのは、どっちだよ?」
と冷たく言い放った。
……確かに、それは旒柯の言うとおりだ。
穿、昨日のお風呂場での出来事……忘れたとは言わせないわよ?!
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