第8話

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エレベーターの中で、僕は内心かなり焦っていた。 岡野(ううっ、結局一緒に帰ることになっちゃったよ。しかも、同じエレベーターの箱の中だし……気まずい……) 葛原「岡野」 岡野「はいっ!」 びくっと肩があがってしまった。 葛原「お前、やっぱり、なにか聞いただろ?」 岡野「別に……」 葛原「言わないと。ひどい目にあうぞ」 岡野「ひっ」 葛原さんが、僕を壁に追い詰めて、腕の中に閉じ込める。 途端、エレベーターがガクンと揺れた。 岡野「え、わっ!」 体がバウンドして、葛原さんの堅い胸に飛びこむ形に! 葛原「大丈夫か?」 岡野「は、はい」 慌てて体を離そうとすると、今度は照明まで消えてしまった。 岡野「な、なに?どうして、真っ暗になってるんですか?」 葛原「落ち着け。きっと、故障だ」 岡野「故障……」 暗さに、ぞわりと鳥肌が立った。
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