第10話

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第10話

葛原さんの部屋で目を覚ました僕は、自分が動けなくなっていることに気づいた。 岡野(あれ?あっ、葛原さんに、抱きしめられてるんだ……) まだ、寝ているはずなのに、しっかりと腕の中に閉じ込められている。 岡野(寝てる間も、ぎゅっとしてくれるのって、嬉しいな。まさか、接触恐怖症の僕が、こんな寝方ができるようになるなんて……恋って、人を変えるんだ……) 「でも、このままじゃ何もできないから、そっと起きよう」 僕は葛原さんの腕から抜け出そうと、身じろいだ。 でもーー。 葛原「おい、どこ行く気だ?俺の許可なく、ベッドをおりるなよ」 岡野「葛原さん、起きてたんですか?」 葛原「ヒロが出ていこうなんてするから、今、起きた」 いかにも、僕が抜け出そうとしたのが不満だという口ぶりだ。 岡野(でも、それも、もう、かわいく思えちゃうよ。だって、もっといて欲しいってことの裏返しだもんね) 微笑み返すと、照れた笑みを葛原さんも返してくれる。 葛原「お前は、ベッドからおりなくていい。そこで寝とけ」 岡野「え……」 さっと葛原さんがベッドから足をおろして、立ちあがる。 上半身がまだ、裸で、たくましい筋肉の盛り上がりを見せる背中がさらされた。
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