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「俺は……ずっと……沙都が好きだったんだ」
そう言った涼が……
はじめて
男の子に見えた。
ただの幼なじみの涼が……男に見えた。
わたしの方がずっと背が高かったのに、いつのまにか追い越されて……
それでも、ずっと涼はわたしの幼なじみだと思ってた。
なんでも、わたしのこと分かってくれてて、言うことを聞いてくれる、都合
のいい幼なじみだと思ってた。
そして、今、男の顔で泣き出した。
サッカーしているときの真剣な顔とはまた違う、初めてみる涼の男の顔。
ゆっくりと、わたしの腕をはなしてくれた。
つかまれていた手首がジンジン痛む。
震えながら、涼のほほに手を伸ばした。
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