第1章

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「…うわぁぁぁっ! …ハァハァ…。」 ベッドから飛び起きてしまった。 飛び起きる位に とんでもない『悪夢』だったはずだか 恐ろしかった事しか思い出せないでいた…。 …とりあえず着替えようとし、 ここが自分の部屋と違う事に気付き愕然とした。 …家具も天井も無い、ベッドと壁 そして見慣れぬ扉だけ… 『…ん?なぜ…』 そう思った瞬間、何も無かったはずの頭上に 『何か』が在る事に気付く。 それが持つ 、絶対的恐怖に無意識に駆け出した。 …目の前の扉を開き外へ飛び出し全力で走るが、 闇としか表現できない『何か』も追い縋る様に 近づいてくる…。 …どれだけ走っただろう… 遥か先に扉を見つけ、 もうこれ以上出せないであろう速さで 道を駆け抜けた。 何とか扉までたどり着き、 開こうとするが錆び付きがひどいのか なかなか開こうとしない… もう、背後から迫る『何か』に 「捕まってしまう。」 と感じた時、 やっと扉は開き中へ飛び込み急いで閉めた。 「……ハァハァハァ……………や、やった……。 」 扉の前でへたりこみ 、 ようやく安堵して振り向けば………………………… 「!?」 … …… ……… …………そこは………… 『何か』に追われ飛び出し 今はもう、 その『何か』に満ちてしまった『あの部屋』だった…。 ………もう、逃げ様もない… その『何か』に自分の全てが、 徐々に浸食されていく絶望感と共に… 「飛び起きる前に観た夢」と同じ事に気付いたが、 もう意識が薄れていく………………………………。 … ……… …………………… 「…うわぁぁぁ!…ハァハァ…。」 ベッドから飛び起きてしまった………………………。 飛び起きた位の……………………… …………………………………… …………………… ー完ー
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