73人が本棚に入れています
本棚に追加
己一の事は本当に愛している。
だけど今の私は、きっと慧の事も嫌いになれない。
もし、どちらか1人を選べと言われたら・・・?
―――「なぁ、笑美。
その彼氏ってさ・・・。」
慧の言葉によって我に返る。
電話はまだ繋がったままだ。
そして私は、慧との通話を開始してから一度も己一の方を振り返っていない。
「何・・・?」
私の恋人の事を探ろうとしている慧。
今日が私の誕生日である事よりも先に、慧が喰い付いたその話題は・・・。
―――「そいつと俺、どっちがいい男?」
最初のコメントを投稿しよう!