確信犯じゃない

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己一の事は本当に愛している。 だけど今の私は、きっと慧の事も嫌いになれない。 もし、どちらか1人を選べと言われたら・・・? ―――「なぁ、笑美。 その彼氏ってさ・・・。」 慧の言葉によって我に返る。 電話はまだ繋がったままだ。 そして私は、慧との通話を開始してから一度も己一の方を振り返っていない。 「何・・・?」 私の恋人の事を探ろうとしている慧。 今日が私の誕生日である事よりも先に、慧が喰い付いたその話題は・・・。 ―――「そいつと俺、どっちがいい男?」
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