第2話「鏡心明智流」

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そして… 「君が我ら新撰組に入隊したいと言う女子か!」 「はい。 市村結衣と申します。」 「そうかそうか! 君は最近入隊決定した辰之助君だね?」 「左様です。 結衣は俺の妹になります。」 沖田が近藤に一声かけ、結衣と辰之助は八木邸の広間へと案内され、話しをすることに。 「ちょ、新八っつぁん重いって!!(小声」 「俺だって上に左之が乗ってて重いヨ!! ちょ、左之退いてヨ(小声」 「っるせーな。 静かにしてねーとバレんだろーが。(小声」 結衣達が話してる最中、新撰組の三馬鹿・八番組組長の藤堂平助、二番組組長の永倉新八、十番組組長の原田左之助の三人は広間の入口から様子をコッソリと覗き見していた。 「…貴様等一体何をしているのだ(ハァ」 「バレたら後々面倒だから覗き見なんてやめてろ、三馬鹿」 「相変わらず大根役者の君達がバレたらどう言い逃れするのー?」 「あ、谷さんに武田さんに松原さん」 「谷サン達も気になって来たんじゃないですか?」 「少しだけな。 いや、ハタから見ているとバレそうだったぞ左之助、永倉、藤堂。」 コッソリと覗き見していたつもりの三馬鹿だが、谷と武田、松原の三人に痛い所を突かれた。 「あれ?女の子の隣りに居るのって新入隊士の市村辰之助君じゃん」 「あの様子じゃ、あの女の兄貴だな」 「に、しても入隊試験どうするんだろね、新八っつぁん。」 「手合わせなら平助か俺になるんじゃない? 他は皆手加減下手っぽいしネ」 「何なんだ、この複雑感は…」 「まだ沖田と谷に比べたらましだろ俺等は」 「ムゥ…武田、何気に扱いが酷くないか?」 「気のせいだよ。 きっと。」 「新八さん達、さっきから何覗いてんですか? 隠れてるのバレバレですよ」 「む! 永倉君達も入って来たまえ」 先程からの会話が聞こえていた沖田と近藤。 叱られるのかと思いきやそうでも無い様子。
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