第1章

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 僕は何をしているのだろうと思わずにはいられない。  あの日に戻れるなら僕はなんでもやるだろう、そんな夢物語叶うわけもない。 僕はもしあの日に戻れるなら僕はまず何をするべきかなどと真剣に考えながら、キーボードをたたきつづける。  そんな日の昼にインターフォンの音が珍しく鳴った。  僕は居留守を使おうと思ったが、狭山さーんと大きな声がしばらく聞こえてきたために僕は急いでドアを開けた。  目の前にいる男二人はスーツ姿でいかにもエリートのような雰囲気をかもしだしていて、居留守を使えばよかったと後悔をした。  そして何より二人とも身長が180は超えているようで、まるで僕を見下しているのではないのだろうかという威圧感がある。 「……あの、どちらさまでしょうか?」  警戒をしながら僕が聞いてみると。 「お忙しいところ申し訳ありません、私は群馬県警の志村といいます。」「私は加藤といいます」 「あなたは狭山蒼生さんでよろしいでしょうか?」 男達は低い声を響かせながら紳士的で嫌な自己紹介を行った。予想の遥か上をいった来客である。 「そうですけど……あの、何かあったんですか?」  僕自身に心あたりがなさすぎて普通の受け答えをしてしまった。心あたりのない人間はだいたい聞きそうなことである。  志村と名乗る高身長の大きな瞳のやせ形の男は表情を変えずにしゃべりだした。 「伊田芽麻友さんはご存知ですよね?そしてその事件のことも」 「…事件?」 「半年前にあった伊田芽麻友さんの行方不明事件ですよ。ご存じないのですか?」 「……え?伊田芽行方不明なんですか?伊田芽はどこに? いつどこで行方不明になったんですか?」  僕は思わずとり見出し、目の前にいた志村さんにつめよった。 「半年前ニュースで大きく取り上げられてましたよ、ニュースは見ないのですか?」 隣にいる細い目の天然パーマっぽい加藤という高身長が呆れながらしゃべりかける 少しむっとしたが、今の僕にはそんなことはどうでもいいことであった。
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