第1章

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なんだか眠れなかった。 明日も学校があるのに。 そう思って寝ようとしたが、どうしてか目が冴えてしまった。 深夜三時〇五分。どうせ寝れないなら徹夜してしまおう。と自棄になって気分転換に家を出た。 あてもない散歩だが、1つの場所が頭に浮かんだ。 近所の公園。学校との反対側にあるからめっきり足を運ばなくなった所だ。もうすぐ三年程経つだろうか。 月のない宵闇を時折通る車のライトと頼りなく明滅する街灯が照らす。 刺すような寒さで顔が痛いくらいに冷たいが公園に行くと決めた以上、行かないとなんとなく収まりがつかない。 厚手のダウンコートを着て歩く五分は新しい家や、中身の変わった自販機などが目に留まって退屈しなかった。 「……変わったなぁ」 公園は三年前とは様変わりしていた。 数々の彩り豊かな遊具はブランコを除いて消え失せて、あるのは砂場とベンチだけだった。 何度も遊んだ遊具がなくなった事に僅かな寂しさを感じつつも公園に足を踏み入れた。 「……?」 公園の真ん中に立つ人影があった。小柄で体の線は女っぽいがよくわからない。 不審者だったらどうするのか、そう思うも俺は、吸い寄せられるように人影の方に歩いて行った。
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