マグノリア・マナー

先生とハナさん

館の周囲に広がる庭は、とてつもなく広い。

何しろ、敷地自体が４平方㎞だ。

ヘクタールに換算するなら、400ヘクタール。

坪なら121万坪。

エーカーなら1000エーカー弱。

おかげで、芝生も随分多いが、館が完成したころに比べれば、かなり庭園としての様相が整ってきた。

それもこれも、すべてハナさんのおかげだ。

この館に来た当初は、自分の役割を伝えられ、庭を見せられ、絶叫していたが。

当然だと先生は思う。

400ヘクタールの敷地内を、ほぼ１人でそれなりの庭園にしろと言われては。

その後、ハナさんは食事と睡眠以外、ほとんど館の中にいない。

先生は、東の方へ延びる石畳の上を歩いた。