立候補

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ハナさんの告白から一夜明け。 コンサバトリールームのスクリーンを上げて植物の様子を見てから、ハナさんはダイニングに入った。 「あ、ハナさん、おはよう。」 「よう。おはようさん。」 コメさんが、誰でも飲めるようにセットしたコーヒーが、もう出来上がっていた。 「すぐに用意するね。ちょっと寝坊しちゃって、今朝はトーストとオムレツとサラダなんだけど、いいかな。」 「全然かまわないぜ。コーヒーもらうわ。」 和食の方が好みとはいえ、コメさんの作る洋食は非常に美味しい。 彼が作るふわふわとろりとしたオムレツが嫌いだという住人は、今のところ一人もいない。 ハナさんが待っていると、すぐにコメさんが焼きたてのトーストと出来立てのオムレツの乗った皿を運んできた。
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