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そうして学校、家庭、そして社会の中で居場所を失った自分が、唯一手放さず握り締めて残していたもの。それをもう一度思い返す。
……復讐してやる。あいつ等全員に。そして大人達に。
倍返しなんて生温いものでは、もう決して済まさない。
今度こそ徹底的に、誰一人として、生かしておく事無く。
骨の一片、髪の毛の一本だって、残す事無く。
少年の双眸に、冷たい炎が宿る。
その炎は心なしか、病んだ瞳から溢れ出て小さな全身を包み込んでいるようにも見えた。
そしてその炎は、彼と関わった者達を木端微塵に爆ぜる為の強力な爆弾の導火線に今、その火を灯した…………。
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