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また、もぞもぞと動き出してベッドヘッドに凭れる格好をした。
布団も引き寄せて、枕を膝の上に乗せる。
『んー…今日だよぉ…』
私が中学校を入学する日。
ダディは今、パリに出張中。
……出張中って言うか何て言うか。
ダディはモデルなんかをしていて、しょっちゅう家を空けているわ。
それと、たまに俳優?
この日本でも、一応有名らしいけど、私の父親とはまだ学校にはバレてないの。
ダディは私の入学式に来たかったみたいだけどね。
だから、電話をしてきた。
早すぎる時間に…。
入学式に来れないことに泣き、私に会えないことに泣いて。
お父さんに会えないことに嘆いて、私に泣き………付かれてもどうもできないわ。
『仕方ないわ………お仕事なんですもの』
30歳になったダディは父親感はあまりない。
可愛い弟って感じかしら?
『ダディ、ダメよ。ちゃんとお仕事してこなくちゃ、お父さんに嫌われちゃうから』
私がこう言ったら、電話の向こうで声を詰まらせる。
『……お父さんが出席してくれるから、お父さんと一緒に写ったメールを送るから我慢して』
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