第1章

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従業員は2人なのだけど、いつも、店に入り浸ってる白ちゃんと黒ちゃんは泰くんと詩織ちゃんの恋人みたい。 お父さんは白ちゃんと黒ちゃんを雇ってないと断固言ってる。 だから、お父さんがお仕事してるときは私の遊び相手ね。 遊び相手と言えば、私のお守り役、威緒吏サン。 50歳を過ぎて何年経ったのかしら? お父さんも実年齢よりう~~~~んと!若く見えるのに、威緒吏サンも負けず、若いの。 威緒吏サンは元々彩姫お母様のお守り役だったみたい。 私がお父さんの元に来てから、威緒吏サンは私の面倒を見てくれてる。 …………威緒吏サンてどうしてああも、お父さんに服従してるのかしら? 私は階段を降りて、店方向じゃない裏庭に向かう。 「おはよう、お父さん!」 お父さんは愛車を洗っていた。 ホースからシャワー式にいく筋も水を車に浴びせていて、声を掛けた。 「おはよう」 お父さんが振り返って、挨拶を返してくれる。 「ダディに起こされたわ」 ため息混じりに言うと、お父さんは瞳を細めて微笑する。 「……」 ああ、なんてキレイなんでしょう……
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