俺は陰キャラに徹してた

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『危ないよ深月、車くるよ』 こちらを向いてるからと、事前に知らせとけば避けられる。 そう思い歩いてると深月も気が付いたみたいで、Y字路の角の部分へ移動した。 『アハハ、なにそれ』 たしかに車はどちらかに曲がるから、その深月の場所には来ないけどさ、だからと言ってカカシみたいに止まらなくてもいいのに。 次第に大きくなる車をボンヤリと眺めてると、なんだか違和感を覚えた。 あの車、減速とかしないのか、と。 速くなってるようにも見えた。 居眠り運転なんじゃ、と思った時には駆けた。 『深月ッ!!』 叫んだ。 もう車は突っ込んでくるのがわかった。 避けてくれと願いも通じるかわからない。 なんとか間に合い、手を引っ張る。 それが、やけに軽くて。 俺が引っ張れたのは、絵具だらけの手袋のみだった。 深月が涙目で俺を見たと思った瞬間、景色がブレた。 それと同時に伸ばした腕に衝撃が走り、吹き飛んだ、それと同時にブラックアウト。 また場面が切り替わる。 次は病院。 俺は腕が固定されてた。
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