プロローグ

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「えー?いやぁ、それは・・・」 ・・・参ったな。 昔と比べると現代の妖怪の大半は人間に危害を加える者は減っている。 しかし、おとなしい妖怪の中にも恐ろしい過去を持っている者は少なくないため 無闇に人間が深く関わり馴れ合うのは良いとは思えない。 妖怪から身を守る術を何も持っていない実乃里に こんな話を聞かせるべきじゃなかったのかもしれない・・・。 「他には何かある?」 「そうだな・・・妖怪に関係する話は楽しい事ばかりじゃないんだよ。むしろ、辛い事や悲しい事の方が多いんだ。 そのことを知っておいて欲しいから、次はこんな話をするよ」 ────… 実乃里の表情が僅かに真剣になるのを確認して 担は自分が幼い頃に蕭然から聞いた話を わかりやすく噛み砕いて聞かせはじめた。
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