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白い天井…
白いシーツ…
甘い香り…
紅く潤んだ唇…
「…っはぁ………」
触れた肢体は冷たくて…
絡まる足が逆に僕の身体を火照らせた。
「…気持ちいい?」
聞かれた問いに応えられないほど…
夢中です。
「もっと…あっ…優しくぅっ」
無理
我慢出来ない
もっと
激しく
熱く
壊したい
「守矢ぁっ…」
あ
「勃った」
思わず股間に手が伸びる。
「健康優良児の悲しい性だなぁ」
汗ばんだ身体がべとべと気持ち悪い。
夢から覚めた虚しさが追い打ちをかける。
「あ~…、風呂、かぁ~…」
カーテンから差し込む光。
雀の鳴く声。
そして
騒がしい男どものはしゃぐ声。
朝から気温急上昇のこの夏。
異常気象なんて言うが、もはやこれは日本の亜熱帯化だろう。
毎日毎日勘弁して欲しい。
「ここは日常、いつもの朝」
高校に入って男子寮に入った。
そうして早三年目。
家を出た事を後悔はしていない。
寧ろ良かった。
…ガラガラ…
開け放った窓から、野球部の走り込みの声が耳に入って来る。
漸く現実に戻った事を実感する。
バタンッ!
「守矢ぁあん!」
「ノックぐらい出来ないのか、お前は…」
ドアが壊れるほどの勢い。
「抱きつくな。。。」
毎朝繰り返される。
「あ、起きてる」
覗き込まれると、一気に現実が落ちて来る。
それまでの一人から、第三者が入ると、朝が加速する。
「起きてて悪いか」
夢と
「一緒に添い寝してやろうと思ったのにぃ」
「やめてくれ、気持ち悪い」
汗と
「親友にそりゃないだろうがぁ~」
「誰が親友だ。ただの腐れ縁だ」
光と
「それを親友っつうんだろうがv」
「はいはい」
声と
「悪い夢からちゃんと起きれたか、毎朝心配で来てやってんだぞ~」
「悪い、夢、かぁ…」
甘い香り
甘い声
冷たい肢体
「朝飯食いに行く?」
「おお。着替えるわ、ちょっと待ってて」
囁く濡れた唇から呼ばれると
「犯したくなる」
「は?」
だから
「あ?なんでもない…」
家を出た。
続
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