第1章

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警官が拳銃を向けながら近づいてくるのが目の端でぼやけながらもわかった、隆は動かな くなりそうな腕をポケットの中に突っ込んで拳銃を握った。 ポケットに突っ込んでいた手を力を込めて引き抜き警官に向け、錆びて動かなくなってし まったような指に力を入れて何とか引金を引きまくる。 発砲音が聞え薬莢が地面にはねるのが見え警官が倒れた、他の警官に向けて一気に引金を 引きまくる。 弾倉の弾を撃ち終えて弾倉止めボタンを押して空の弾倉を取り出してそのまま床に落とし 新しい弾倉入れるためにバックの中に手を突っ込んだ。 すると発砲音が聞え体が殴られたような痛みを感じると体に力が入らなくなり、その場に 崩れ落ちた。 警官が近づいてくるのが見え、その警官が拳銃を持っている隆の腕を踏みつけて手が開く と拳銃を遠くに蹴飛ばした、だが隆は痛みを全く感じなかった。 考える力がなくなり、痛みもだんだんと治まってきて、警官が叫んでいるのが見えるが耳 には聞えない、だんだんと視界が狭まっていく。 隆の目は水井の死体を捜して見つけると、水井の死体と目線が合った。 それが最後だった。
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