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「殺人者め、お前がクラスにいるだけでむかつくんだよ」
「お前気持ち悪いんだよ、何考えているかわからないし」
会田が押さえながらそういった、その様子を見ていた森がニヤニヤしながら言った。
「お前、クラスの奴等にも嫌われているのか、お前って奴はこれ以上生きててもいいこと
なんて何にもないかもしれないな?」
森はそう言って椅子に押さえつけられている隆の上に足を乗っけた。
「わかった、本当のことを言う、いうからやめてくれ」
もちろん自分が殺したなどとは言わない、また嘘を言うだけだ、森は足をどけた。
「さっさと言え」
樋口がそう言い痛む体と頭を我慢しながら考えていった。
「高橋と公園に言って金を渡したんだ、するとその様子を見ていた知らない奴がその様子
を見ていたらしくからんできたんだ、俺はもう怖くなって逃げ出したんだ、だから高橋が
どうなったかなんて知らない」
「本当か?」
怒鳴るようにして中村が聞いてきた、隆は必死に顔を上下して頷いた。
「嘘だな」
森がそういった、思わず目を見開いてしまった。
「こいつは嘘をついている」
森が隆を睨みながら見下ろした、驚いた樋口が腕を放し左腕が自由になった。
「本当か?」
「こういうクズに限って嘘をつくのがうまいんだ、こいつの顔を見てみろよ、自分のこと
を守ることしか考えてないって顔をしてるぞ」
森がそういうと周りにいた奴等が一気に隆の顔を見てきた。
くそ、何でばれたんだ、だが今だ。
痛む足を我慢して力を込めて一気に足を持っている奴の腹をめがけて思いっきり蹴りつけ
ると椅子か机にぶつかって倒れる音が聞えた。
「野郎」
中村がバットを振り下ろすのが見え体を捻りかわそうとしたが、避けきることができなく
バットは左肩を直撃し、骨が折れたかもしれない痛みが体に走った。
隆は痛みを我慢して振り下ろされたバットを逆に掴み勢いよく引っ張ると中村の手から離
れた。
バットの先なので持ちにくいが持ち直している暇はなくそのまま一気に金属バットを振り
回した。
驚いた数人がよけるために離れ、まだ体を抑えている奴には思いっきりバットを当てた。
「痛っ」
誰かの声が聞こえ抑えていた手が外れとる隆は椅子からすべり降りて地面に落ちると、座
っていた椅子の足を掴んで振り回した。
「なめた真似してんじゃねぇぞ!」
「ふざけるな」
そういって罵声が飛んできて森や中村と樋口、同級生の上田と会田と数人が周りを取りか
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