第1話

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「…っう……車が…!?って…痛くない…?」 ハッとして目がさめる、とっさに身体に触れて安心したのもつかの間… 「…腕も痛く無くなってるし……っ!?」 目の前にはさっきまで俺が居たコンビニの雑貨コーナーに頭から突っ込んだ赤い車が店内をかき乱していた 「……なんだよ…これ…? 大事故ってレベルじゃねぇぞ…!?」 この時初めて自分の異変に気付く 「早く…早く誰か…け、警察をっ…!!!?」 行く人行く人が俺に気づかない 「…!?…なんで誰も…!?」 そのとき、再び『あの声』が聴こえてきた 今度は頭の中に直接語りかけているように 『みなさんのエントリーを確認いたしましたーっ☆これよりゲーム開始ぃっ☆』 陽気な声とは裏腹にどこか狂気に満ちているような声が、そこら中に響く 俺にはこんなにもはっきりと聞こえているのに、誰もこの声に一切気づかない 「……まさか…俺にしか聞こえてない…?」 大勢の人が集まって来ているのに、みんな俺には気づかない その空間に俺だけいないみたいで… 俺は怖くなり、そのままその場から逃げるように走り出した
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