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「でもあたし達を頼ってくれてるって事で嬉しいよ。ね?璃紗。」
そう言ってチラリと璃紗を見ると口を尖らせて少し顔を赤くした。
「…ま、まぁね。」
「………!…璃紗たんがデレたっ!!ツンデレのツンしか無い璃紗がまさか此処でデレたぁぁぁっ!」
「う、煩いっ!!ほら、早く行かないと飛行機乗り遅れちゃうよ亜姫っ。」
「あっ、本当だ。それじゃあ、またねっ。」
「うん、行ってらっしゃい。」
「亜ぁぁ姫ぃぃぃっ。連絡待ってるからねぇぇぇっ!」
ブンブンと手を振り続け、亜姫が見えなくなっても二人はその方向をジッと見続けた。
「……行っちゃったね。」
「…うん。」
「……亜姫、これで自由になれたのかな。」
「……どうだろう。どれだけ離れても縁は切れるものじゃ無いから……。…でも、少しでも亜姫が楽になれるなら私は我慢する。」
そう言ってタレ目がちな大きな瞳を潤ませる璃紗に結衣はギュウ、と抱きついた。
「……そう、だね。」
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