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「今日はありがとうございました。とても助かりました。」
「いえいえ、これが僕の仕事ですから、明日は職場まで案内しますから明日の朝、迎えに行きますね。」
「はい、それじゃあ、お疲れ様です。」
車が見えなくなるまで見送った後、思わず微笑んだ。
「ふふふ、いい人だったなぁ。良かった、此処で初めて会ったのがあんな親切な人で。この調子で皆いい人だと良いなぁー。」
「あの、すいません。」
ふらふらと歩いて立ち止まると、急に背後から声を掛けられた。
「はははは、はいっ!何でしょうっ!」
バッと振り返ると、声を掛けたのは自分よりは明らかに歳上の男性で、切れ長の瞳と艶っぽい声が印象的だった。
(格好いい……。)
「そこ、俺の家の前だから、キミが居ると入れないんだ。」
「ああっ!すいませんっ。」
指差す方向を見ると確かに人の家の玄関の前であたしは顔を真っ赤にして頭を下げた。
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