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でも、このドキンは好きな人に向けてのドキンじゃなくて
彼女になったその日に青木クンを裏切ったわたしの良心が、ドキンとしたんだ。
青木クンの笑顔には、わたしに対しての疑いなどひとつもない。
ドキン
「沙都ちゃん……なんか……みんなからお祝いのカラオケとか聞いてびっくりした」
そう言いながら、わたしの目の前に立った青木クンはとても嬉しそう。
「うん。ごめんね。いつものグループにつき合わせちゃって」
「ううん。それだけ沙都ちゃんが人気者ってことだろ?」
そう言って……
さり気なく、わたしの手に触れて、握りしめてきた。
これって……
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