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そんな僕もこんなにも立派な大人になり、大切な女性と人生を共にしようとしています。 本当はこんな事を言うのは癪ですが これが最期になってしまったらもう伝えられる機会はないと思うので、伝えておきます。 いままでありがとう 楽しいこと、辛いこと、苦しいこと 僕のその殆どの記憶に、一緒に寄り添ってくれて本当にありがとう あなたは僕の兄のような人であり そして、最高で最強の副長でした。 たくさんの心配をかけてしまって、ごめんなさい。 次は僕があなたの心配をする番です。 本州で來さんと弥斗と三人、いつまでもあなたの帰りを待ちます。 一番組組長 沖田総司 】 頬を何かが伝ったのがわかった。 「バカ野郎…総司。…素直になるのがおせえんだよ」 これじゃあ、俺は何も返せねぇじゃねぇか。 ここで死んだら、総司に何も返してやれねえ ここで死んだら、來はきっと沢山泣く。 ここで死んだら……もう、全部終わっちまうんだな。 「ぜってぇ…死んでやらねえからな」 総司から受け取った手紙を元の形に折り直す。 その時、一番最後の紙の裏に、何かが書いてあるのに気がついた。 【梅の花一輪咲いても梅は梅】 ーーーーーー総司の野郎… こんな手紙持ってじゃあ尚更死ねねぇじゃねえか!!! 句の下に小さく小さく書かれた文字を見て、俺は口元を緩めた。 「最期まで、総司は総司だな…」 【愛しています】
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