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金曜の夜だというのに近くを走る車の数は少なく
静かな夜…
明日は雪かな
冷たい風が吹く夜に一人でコーヒーを飲み
白い息を吐いてみる…
心が荒みそうになる自分にブレーキをかけ、借りてきたDVDの電源を入れた
白い砂浜に深く透き通った青い海
限り無く続く水色の空
何も考えず目を閉じ
画面の中の景色と一体化してみる
空想の中の私は
打ち寄せる波の音を聞きながら
真っ白な砂浜に寝転がり空を見つめて
形を変える雲に流れてゆく時間を楽しむ
突然遠くで携帯が鳴り響き
慌てて起き上がりバタバタと走る
手に取った瞬間音は止み
クッションの間に挟み込んだ
画面に目をやるとザーッと耳障りな音が
意地悪そうに部屋中騒ぎ私は目を閉じ
孤独を打ち消す方法を考えながら
深い眠りに堕ちていった
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