プロローグ:時の守護神

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「暑い…。」 まだ初夏の中、一人の少年はイヤホンをつけたまま、つぶやく。 駅の交差点…信号が赤になるのを待つ。 この時間すら鬱陶しい 「ったく…新しいCD買いに来ただけなのに…なんで帰り道に限って人多いんだよ。」 額から頬に滴る汗をパーカーの袖で軽く拭く。 ほのかに制汗スプレーの匂いがした。 アスファルトを焼き尽くすような暑さ、まだ初夏なのに春の涼しさは消え去っていた。 家に着くともう夕方を過ぎていた 彼はとぼとぼと家の中に入る。 そこには…惨劇が彼を待ち受けていたのだった。
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