4人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「暑い…。」
まだ初夏の中、一人の少年はイヤホンをつけたまま、つぶやく。
駅の交差点…信号が赤になるのを待つ。
この時間すら鬱陶しい
「ったく…新しいCD買いに来ただけなのに…なんで帰り道に限って人多いんだよ。」
額から頬に滴る汗をパーカーの袖で軽く拭く。
ほのかに制汗スプレーの匂いがした。
アスファルトを焼き尽くすような暑さ、まだ初夏なのに春の涼しさは消え去っていた。
家に着くともう夕方を過ぎていた
彼はとぼとぼと家の中に入る。
そこには…惨劇が彼を待ち受けていたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!