J'sキッチン

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「ええっ、そうなんですか?」  みこが本気にしていると、 「はい、パフェがあがったよ」  マスターが山盛りパフェをトレーに置く。  切り分けられたチェリーパイとパフェを乗せて重くなったトレーを落とさないよう必死の表情で持ちながら、ふらふらとテーブルへと運ぶみこ。 「お……お待たせしました」  どすん、と置いたチョコパフェは、まるでボウルか植木鉢に入っているかのようなボリュームである。 「あの、ちょっとお待ちください」  みこはあわてて下がると、今度はビールジョッキに冷水をなみなみと注いで戻ってきた。 「辛いかもしれないので、これをどうぞ!」 「辛い?」  ルケルケ・7・トーはさっそくチェリーパイにかじりつく。  テーブルの横でその様子を固唾をのんで見守るみこ。
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