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サクッとしたパイ生地の触感とさくらんぼの甘酸っぱさがほどよくカスタードクリームに溶けて、口の中で見事なハーモニーを奏でた。
「おお、おいしいですね！」
にっこり。
「辛くないですか？」
そう言うみこを、離れたところから見ていてぷっと吹き出す佐野由加里。
「いえ、甘いですよ」
ぱくぱくと、ルケルケ・７・トーが平気な顔で食べているのを見て、みこはホッとする。
一方、ガニガニ・９・ボーテはすでに半分ほどウルトラパフェを食べていた。
その食べっぷりに、みこは目を丸くした。
そして、ものの５分ほどで完食してしまった。
「うそ……」
目の前で見ても信じられない。
「水……水をくれ」
ビールジョッキを手に取ると、水をいっき飲み。アイスクリームを大量に食べると、水が大量に飲みたくなるのである。
ビールジョッキが空になる。
「ふう……」
と大きく息をついた。
次の瞬間、J'sキッチンに拍手が響いた。店のスタッフもたまたま来ていたお客も、スタンディング・オベーションだった。
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