6月24日(木)「転校初日」記録者:れいさ

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初夏。 まだ少しだけ涼しいけれど、7月に入れば一気に暑くなるでしょうね。 でも、私にはそんな事は関係無いけれど。 場所は『聖・中谷高等学園』の学園長室。 目の前にはこの学園の長である『中谷 豪喜』が居る。 「君は『組織』の回し者かな?ん?」 歳は、おそらくまだ20代半ば、と言ったところかしら? 「…どうなんだ?」 「ふふっ、さぁ、どうかしら?」 だから、私は妖艶に微笑む。 「ふざけずに答えろ。 貴様は一体、何者だ?」 体育会系。いかにも、と言った感じで。 「あら、恐いわ?」 「貴様ッ!!」 「ふふ、冗談よ。組織とは違うわ。」 「ふん…どうだかな。 色々と調べさせてもらったが、何一つ情報が得られなかった。 …まあ、住所だけはわかったがな!」 と言って、少しにやりと笑う中谷学園長。 「あら、それは残念ね。」 「…貴様、昨日の夜、天河彩希の力を試したな? 家にも行ったようだな。何故だ?」 「別に。 特に理由はないわ。強いて言わせてもらうなら…そうね、女として男に興味があった、ってところかしら?」 「ふん…どうだかな、この化け物め……。 …貴様は2-Aだ、とっとと失せろ!」 「あら?ご丁寧にどうも、 あ・り・が・と・う。」 と、投げキッスを一つ。 私は身を翻し学園長室を後にして、2学年教師室へと歩を進めた。 「くそ…気持ち悪い女だ。 …あれが、『剣の魔女』か…厄介なヤツが来ちまったなぁ。」 という悩ましげな声が扉越しに後ろから聞こえた。 「…うふふ♪」 だから、私は楽しげに笑うのだった。
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