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「あ…あのっ!わ、わたしと…わたしと、つきあってください!」
その子はすこーし…いや、かなり照れながらこの言葉を俺に投げかけてきた。
この子…確か1年生で、名前は『はる』だったかな?
見た感じはちょっとふわふわしたイメージの女の子で、さっきも教室に来た時は友達に連れて来られた、みたいな感じだった。
きっといじられっ子で、みんなから愛されるようないい性格の子なんだろうなぁ…。
…でも、残念で、そして可哀想な話だけど、ここに来たとき…というより、この子が俺のいる教室に入ってきた時から
俺の言葉は…答えは決まっていた。
「…ごめん。」
「………っ!?
どうして…どうして、ダメなんですか!
わたしのなにがダメだったんですか!
教えてください…こんなの、こんなの納得できません!」
それは…
「めんどくさいから…」
「…えっ?」
「人付き合い、めんどくさいんだよ!
なぁーんでいちいちいちいち人付き合いなんてしてかなきゃあなんねぇんだよ!
俺はなぁ!
人付き合いなんぞせずに!
フリーダムに!
自由に!
生きたいん、だッ!」
だッ!のあたりで俺は両手を広げ、片膝を地面に立て、天高くに広がる青空様に忠誠を誓うポーズ…通称、、、、
<天空謝礼体~滅びゆく人体を召されたまえ~の形>
…を決めてやった。
「じゃあいいです。
別にいいです、付き合えなくても!」
「…え?」
意外すぎる答えだ。
こんなにあっさりと引き返すなんて…
天空謝礼体がそんなにきいたのか?
「そのかわり、アキ先輩のこと『人付き合いもろくにできないダメ人間だ~っ!』っていろんな人に言いふらしてやるもーんだっ!」
な、なにっ!?
詰まる話、俺を社会的に殺戮しようって訳かよ…!
てか、最後の『やるもーんだっ!』がめちゃくちゃ可愛かったと思ったのは俺だけだろうか?
とか、くだらないことを考えてたらさっきの女の子、はるちゃん…だっけ?
…が脱兎のごとく走り去っていた!
「メタル級のスピードだなぁ…」
おっと、いかんいかん、早く止めねば!
「おーい!待ってくれよー!
ちょっと話をきいてくれー!」
「いやですぅーーーーっ!」
それが告白しにきといて言う言葉なのか!
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