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くそッ逃げ足はえーな!
もうだいぶ…いや、めちゃくちゃ距離が開いてしまっていた。
…しかたねー。
俺は仕方なく!あくまでも仕方なく!だからな!
ということで仕方なく力を使っちゃうことにした。
はぁーっと一度深呼吸。
…よし。
~風よ。我の言霊に従事せよ…
我の名は…『天河 彩希』なり。~
すると、言葉に応えた風が俺の周りに集まってくるのがわかる。
俺はその風を利用し風の速さ…風速って言うのか?
とにかく!
めっちゃ速いんだよ!
…ということにして、普通の人間には目で追うことが出来ないくらいのスピードで女の子の前まで走った。
そして、女の子の前までたどりついた時、この子には『俺が目の前に突然現れた』としか感じなかったことだろう。
それくらい速い、ということだ。
「ひっ!?」
「にげるなよ~♪」
と、最低なチャラ男風に脅しにかかった!
「い、いやっ!こ…こないで!」
「だったらんなこと言いふらしたりするんじゃあねえ!
もしんなことしたら
その首カッキッテ、ニンニク詰め込んでやるぞ、オラァッ!」
最低だな、俺…。
「きゅっ…きゃわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
なんか叫び方変だな。
まあ気にしないでおこう、うん。
「さっさと消え失せろ!
2度と目の前に現れるんじゃあねえ!
そして、俺のことを悪く言うんじゃねえぞっ!」
「ごっ、ごめんなしゃあいいいいいぃぃぃっ!
もうにどとはなしかけましぇんからぁ!
ゆ、ゆりゃちてええぇぇぇ!」
「………うん。わかった。
わかったから、早くお帰り?」
頼む…俺の心をグサグサと刺しまくりフィーバーしないでくれ…。
「は、はいいいいぃぃぃっ!
ごめんなしゃいでしたぁ!」
と、女の子…はるちゃんは走り去っていった…。
…ふぅ☆
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