4人が本棚に入れています
本棚に追加
「あー、だろうね。分かる分けないよなー……
って、わかんの!?」
少年の言葉がやっと頭に入ってきたらしく、紅虎は驚きに目を見開きながら少年に詰め寄る。
「どこにいんの!?つか、早く言えよな!?」
「え…、だって、言いにくい事だったから…。」
そう言いながら、少年は少し困った顔で「ポリポリ」と頬をかいた。
そんな少年を不思議に思い、紅虎はおずおずと聞いてみる。
「言いにくい事って、どんな事だ?」
「ちょっと虎ちゃん耳貸して?」
「耳?」
少年は、一体どんな話をされるのかとドキドキしている紅虎の耳に顔を近づけて、そっと囁いた。
「ウリ姉は、多分街外れの病院にいるよ。……だって、ウリ姉は、あのお医者さんに恋していたから。」
最初のコメントを投稿しよう!