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血染めの紅い虎
★☆★☆★
青く澄み渡る、どこまでも続く広い空。
そして、その空に浮かぶ、綿飴のような白い雲。
まるで、この世界が平和だと、そう錯覚してしまう程の美しい空の下を、一人の女性がバイクに乗って疾走していた。
青々とした草花が生えた原っぱの間に敷かれた広々とした道路を走るのは、黒光りする大型のバイクに跨る、黒いレーシングスーツに身を包み、白髪の髪を後ろでまとめた少女。
凛とした表情の銀眼の少女は、ヘルメットも被らずに風に髪を遊ばせている。
年は、18くらいか。
彼女が歌を口ずさみながらバイクをしばらく走らせていると、やがて目の前に小さな村が見えてきた。
木で組み立てられた家と、市場で賑わい人びとの姿を見つけ、少女はニヤリ。と笑う。
「おーおー、今日もやってるねー」
そう呟くと、少女はバイクに跨ったまま、村に入っていった。
【イラストはRERRY様より】
やべ！めっちゃうめー！
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