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しかし、ダイアンは、そんなことを信じずに、言っていた、だが、
この時点では誰もわからになかった、この人形の本当の正体を。
3日前、仕事を終えた、ダイアンは、自販機で、コーヒーを買って飲みながら、警備室の
ガードマンたちに帰る挨拶をしていた。
「よう、お疲れさん、また明日な」
ガードマンの人のが言った。
「おい、ダイアン、お前大丈夫か」
ダイアンは何のことかと聞いた。
「お前、散々あの人形の悪口を言っていたろう、そのうち呪われるぞ」
ダイアンは、大笑いをしながら言った。
「お前まで、あの噂を本当に信じてるのかよ、バカだな、あんなのはただの噂だよ、
呪いたきゃ、呪ってもらおうじゃねえか、ばかばかしい、俺は帰るぞ、お疲れさん」
と言って、朝の6時ごろ博物館を後にした。歩くこと10数分、大きな十字路の交差点で、
青の信号を待っていた。そして信号が変わり、道の真ん中で、ダイアンはいきなり右足を
誰かに掴まれた。その時、ダイアンは一人だった。心臓が冷たくなり、恐怖が走った。
確かに誰かが、足をつかんでいる。ダイアンは恐る恐る右足を見た。
声にならない悲鳴がこだまする。
アスファルトから白い手が、出現して、足をつかんでいるのだ。
そして、ゆっくりとそれは出現した。
白い肌に、頭にいばらの冠をつけて、目には血を流し、ドレスを着た、
あの人形が姿を現した。
人形は、左手で、赤で止まっていた、青い車を見ろと指差した。
青い車をダイアンが見ると、女性の運転手は気絶をしているようだった。
そして、信号が変わってもいないのに、車が少しずつ、ダイアンめがけて発信してきた。
ダイアンは気がおかしくなりそうだった。自分は今日死ぬとダイアンは思った。
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