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そう言うと、
煮え切らないわたしの言葉に愛想をつかしたのか、諦めモードの涼がわたしの腕を取って
「部屋に来いよ」
腕を掴まれたまま、靴を脱いだ。
そして、涼に手を引っ張られたまま、涼の部屋へと続く階段を上った。
部屋に入ると、机の上に置いてあった、ピンクのipodを手に取り、わたしに手渡してきた。
「ありがとう……あのアニソン入れといてくれたの?」
「うん。沙都が好きだって言ってたし、今日サッカー部のヤツにCD借りたから」
ipodのイヤフォンを自分の耳に入れ、操作する。
お気に入りの曲が流れて来た。
ハイテンションの曲。
さっきまでの重い気持ちが少しだけ晴れて来た。
好きな音楽を聴くと、嫌な事も忘れられる。
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